賃貸管理

水道メーターとは?賃貸物件に設置される公設・私設メーターの違いをご紹介

水道メーターとは?賃貸物件に設置される公設・私設メーターの違いをご紹介

水の使用量を記録する水道メーターには、交換時期が定められています。
賃貸物件を管理されている方のなかには、突然交換時期の通知が届き、戸惑っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸物件の管理・経営をされている方に向けて、水道メーターとはなにか、「公設」と「私設」の違いや仕組みについて詳しくご紹介します。

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賃貸物件に設置する水道メーターとは?2つある方式の見方

賃貸物件に設置する水道メーターとは?2つある方式の見方

水道メーターとは、水道料金を算定する元となる重要な計量機です。
入居者の使用した水量を記録し、定められた日に検針がおこなわれています。
「ガスや電気メーターの場所は把握しているけど、水道メーターはどこにあるか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
賃貸物件が一戸建てや住宅の場合は敷地内の地面に「量水器」または「止水付メーター」と書かれた蓋が埋まっています。
マンションやアパートなどの場合は玄関扉の横にあるパイプスペースの中に設置されていることが一般的です。
そんな水道メーターには「直読式」と「円読式」の2つの種類があり、数値の見方が異なります。
特徴と数値の見方について、それぞれご紹介します。

直読式

水道メーターでもっとも一般的に使用されているタイプが「直読式」です。
直読式とは、メーター上部に表示されている数字を左から右に読んでいく方式です。
黒い背景に白い字で表示されている数値の単位は「立方メートル」、白い背景に赤い字で表示されている数値の単位は「リットル」です。
直読式の水道メーターのなかには、数値をすべて針で表しているタイプもありますが、その場合は黒色の針が「立方メートル」赤い針が「リットル」を示していると覚えておきましょう。

円読式

円読式とは、計量機内に6~8個程度の円メーターが配置されている水道メーターです。
針が指す数値を1番左にある円メーターから右に向かって読んでいきます。
円読式は針で水量を示しており、黒色の針が「立方メートル」赤色の針が「リットル」の単位です。
水道メーターの見方を把握しておくと、賃貸物件における漏水トラブルの回避はもちろん、速やかな対応をおこなうことができます。
大幅に水道料金が上がったときは、水道栓をすべて閉めてすぐにメーターを確認してください。
それでも水道メーターが回っている場合は、漏水が発生している可能性が高いと判断できます。
この機会に、水道メーターの設置場所と見方をきちんと理解しておきましょう。

賃貸物件に設置する水道メーターの公設と私設の違いとは?

賃貸物件に設置する水道メーターの公設と私設の違いとは?

水道メーターにおける公設と私設の大きな違いは設置方法です。
公設メーターは水道事業によって水道局が設置、私設メーターは賃貸物件の管理者が設置する水道メーターです。
設置方法だけでなく、公設と私設には費用面や負担面でさまざまな違いがあります。
公設メーターと私設メーターのメリット・デメリットから2つの違いを詳しくみていきましょう。

公設メーターを設置するメリット・デメリットとは

公設メーターのメリットは、設置時の費用や管理に関する負担が少ないことです。
賃貸物件に公設メーターを設置する料金や交換費用は水道局が負担するため、水道メーター自体に費用がかかることはありません。
また、水道メーターの検針から水道料金の請求、徴収管理まですべて水道局がおこなってくれます。
そのため、賃貸物件の管理側の負担が全体的に少なく、他の業務に集中することができるでしょう。
しかし、メリットばかりではありません。
設置から検針、本体管理まですべて水道局が責任を持つため、水道メーターの設置基準が設けられています。
賃貸物件が設置基準を満たさないことには取り付けが認められません。
設置基準を満たすための工事が必要となり、予想外の費用がかかってしまうこともあります。
また、公設メーターの設置時には新しく水道を使用するときに必要な「水道加入金」が必要です。
家ごと、または部屋ごとに設置する場合、賃貸物件の管理者が必要数の水道加入金を支払うことになります。
工事費用の発生と水道加入金の支払いがあることは、公設メーターの設置において大きなデメリットとなるでしょう。

私設メーターを設置するメリット・デメリットとは

公設メーターと違い、私設メーターには設置する際の基準が定められていません。
そのため、設置時の工事費がかからずにスムーズに設置をおこなえます。
また、設置する私設メーターの数分の水道加入金を納める必要がなく、公設メーター1つ分の費用負担になります。
このように、私設メーターには工事費と水道加入金の支払いがないというメリットがあります。
一方デメリットは、賃貸物件の管理者の手間が多いことです。
基本的に賃貸物件につき1つは公設メーターが取り付けられており、さらに家や部屋ごとに私設メーターを追加で設置することになります。
水道局から賃貸物件全の水道料金の請求が届き、家ごと・部屋ごとの料金管理を管理者がおこなう仕組みです。
そのため、水道メーターに関するさまざまな業務を担うことになります。
私設メーターに関する業務は多岐にわたることから、管理会社に委託するケースも多いです。
設置における費用がおさえられる分、管理面での負担の大きさが私設メーターのデメリットとなるでしょう。

賃貸物件に設置する私設メーターの交換義務や水道代の仕組みとは

賃貸物件に設置する私設メーターの交換義務や水道代の仕組みとは

賃貸物件に私設メーターを設置すると、家や部屋ごとの利用量が明確に分かり、適切な水道料金を徴収することができます。
水道メーターには交換時期が定められていると先述しましたが、私設メーターの場合はどのような基準があるのでしょうか。
検針方法や水道代の仕組みについても詳しくご紹介します。

私設メーターにおける交換義務

私設メーターの有効期限は8年で、期限内に交換する義務があります。
「自分で費用を負担してメーターを取り付けたのだから、故障するまで使用して良いのでは?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。
しかし、水道メーターの交換は法律によって定められているのです。
期限切れのメーターを使用すると6か月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金、またはどちらも科せられることになるのです。
私設メーターの場合でも、有効期限前に必ず交換するようにしましょう。
有効期限は、水道メーターの蓋の裏にラベルに記載されていることが多いです。
ラベルは元号表記のものと西暦表記のものがあるため、混乱しないように注意しましょう。
基本的に平成29年9月以前のメーターは元号表記、平成29年10月から平成30年12月までは元号表記と西暦表記、平成31年1月以降は西暦表記となっています。
水道メーターの有効期限は、設置と同時に確認しておくと安心です。

私設メーターにおける検針方法と水道料金の請求

私設メーターの水道代は、検針結果を元に各入居者の請求金額を確定していきます。
賃貸物件全体の水道料金は、管理者が水道局に支払う仕組みです。
そのため、私設メーターの検針は賃貸物件の管理者、または委託会社がおこないます。
全体の水道料金を戸数で割るという方法で料金を設定することも可能ですが、どうしても入居者によって水道の使用量に差がでます。
「あまり水道を使用していないのに、水道代が高い」と不満に感じる入居者が出てきたり、不平等な金額設定により退去につながったりする可能性もあります。
私設メーターは賃貸物件の管理者が検針をおこなうことで、入居者ごとに正確な水道料金を徴収できるようになるのです。

まとめ

水道メーターは、直読式と円読式の2種類の方式があり、トラブルが発生しても対応できるように見方を確認しておくことが大切です。
水道メーターの設置には公設と私設があり、発生する費用や負担の大きさに大きな違いがあります。
それぞれのメリットとデメリットをきちんと理解して選ぶようにしましょう。

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