「競売の期間入札日が決まっている任意売却について」
昨日、ある弁護士から、地方のソシアルビルについて、任意売却依頼を受けました。
すでに競売の期間入札が2月末にスタート、3月上旬に開札が決まっている案件です。
早速委任を受け、債権者(今回は銀行と自治体の2件)とアポイントを取り、話をしてきました。
銀行担当者
「競売評価書に記載された試算価格の3割増の金額が手取りでもらえれば抹消します。」
私
「・・・・・・」
一縷の望みをかけて話したとは言え、ある程度想像できた結果なだけに、何とも言えません。
競売評価書に記載される金額は、色々種類があります。
・積算価格
・収益価格
・市場性修正及び競売市場修正後の価格など
市場性修正及び競売市場修正を行った後の評価額が一般的に「売却基準価格」になり、競売で落札される価格の目安になります。
エリアにもよりますが、売却基準価格でも人気が無ければ落札されませんし、人気があれば2倍、3倍という価格で落札されることもあります。
銀行担当者からすれば、あと1ヶ月半待てば、競売結果がわかりますし、ここまで切羽詰まった状況だと、余程いい条件提示をしなくては任意売却に応じないことが大半です。
今回のケースで言えば、本当にざっくりした金額ですが、
・売却基準価格 4000万円
・私の査定 7000万円
・銀行の提示額 14000万円(任意売却における経費やその他債権者への返済を考慮した金額)
です。実に売却基準価格と銀行の任意売却に応じる価格には、乖離が1億円もあります。
さすがにここまで乖離すると、任意売却は絶望的と言わざるを得ません。
それならば、任意売却ではなく、競売になる前提で少しでも所有者にお金が残るよう動くしかありません。
評価書が閲覧できるようになったのが、平成30年6月(現地調査は平成29年12月)ですから、本来は平成29年12月よりも前にご相談頂いていれば、任意売却にも柔軟に応じてもらえた可能性が高いです。
やはり、任意売却では「スピード勝負」と「誠意」が求められます。
今回所有者の方には、
・任意売却成立は、かなり可能性が低いこと
・競売落札業者を弊社にて手配できないか当たること
・競売落札業者がコンタクトを将来取ってきた来た際に、弊社が窓口にあたり、少しでもフィーを所有者に還元できるように交渉すること
をお話しました。
まだ競売落札日まで時間がある為、これから精一杯お客様の為に頭をフル回転し、行動していきます。
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